1. 鍛冶ヶ谷(かじがや)市民の森( 横浜市栄区 2014.5.6 ) ★ 画像クリック拡大表示 reveal.js 公園等へ
JR根岸線「本郷台」駅から21号線(鎌倉街道)に入り、港南台駅方面に歩いてしばらくすると「鍛冶ヶ谷」バス停先、動物病院左手に開園を知らせる大きな白い横断幕が目に飛び込んでくる。案内板にも「4月1日『鍛冶ヶ谷市民の森』開園」と書いた用紙が張ってある。開園には「宮ノ前横穴墓群(みやのまえ よこあなぼぐん)」保存という意味合いが込められているようだ。7世紀頃の古代人の埋葬様式を垣間見ることができる。各区に散在する30数ヵ所の市民の森の中でも珍しいと思う。「愛護会」の方々の苦労や負担を思いつつ、森の保全・管理が円滑に進むよう願うばかりである。
「横穴墓(よこあなぼ)」の読み方:「明治時代からの『横穴墓』研究の中で、発掘された『横穴』が最終的には、『単に横方向につくられた穴』ではなく『お墓』であるという結論になった。穴居(けっきょ)論争当時の「横穴(おうけつ)」という読み方がそのまま用語として定着し『おうけつぼ』の読み方が残っているが、『よこあなぼ』の読み方がふさわしい」という記述がある。「横穴古墳(よこあなこふん)」同様、「よこあなぼ」と読んで同時にその遺構機能が「お墓」であることをイメージする用語としたい。 《 スクリプト仕様 》 ★ オート・プレイに設定してあります(手動操作で見て下さい)。 ★ 左下のボタン 〈 ・ 〉 で〔 停止 ・ 再開 〕します。 ★ 右下の左右ボタン〈 prev ・ next 〉で〔 停止 / 手動操作 〕になります。 ★ 「画像47」までは「左右ボタン」での操作をお願いします。 ★「画像47」からは「上下ボタン( prev ・ next )」で操作して下さい。 ★ キーボードの〈 ・ / ・ 〉でも〈 左右ボタン / 上下ボタン 〉の操作ができます。 |
29. 横穴墓案内板 ★ 画像クリック拡大表示
左画像:栄区の古墳分布状況
〔 横穴墓(よこあなぼ)とは 〕 中世に似たような形状をもつ「やぐら」がありますが、横穴墓とやぐらとの連続性はなく、横穴墓は古墳時代独自の墓制であることがわかっています。また、形状が似ていることから、横穴墓をやぐらに転用している場合もあります。 横浜市域の古墳の分布状況を見てみると、高塚古墳のみで構成される地域、横穴墓群と高塚古墳が混在している地域、横穴墓のみで構成される地域があることが分かっています。ちなみに栄区周辺では、横穴墓だけが認められる地域となっています。 〔 地域の特色 〕 宮ノ前横穴墓群の発掘調査を記録している発掘調査報告書では、棺室構造をもつ横穴墓のことを、遺跡の位置する地名をとって「鍛冶ヶ谷(かじがや)式」と呼んでいました。しかし、その後、分布範囲がいたち川流域のみではなく、さらに周辺域まで広がっていることが分かり、その範囲が旧鎌倉郡域と近似していることから、近年では「鎌倉型」と呼ばれています。 |
43. 古民家(本郷ふじやま公園) ★ 画像クリック拡大表示
左: 長屋門(表門)
右:「旧小岩井家住宅 横井戸」案内板 〔 古民家ゾーンご案内 〕 旧小岩井家住宅主屋及び長屋門は、江戸時代末期に建てられたものです。主屋は、式台をつけた座敷が設けられるなど一般の農家に見られない格式ある造りをもっており、長屋門とあわせて、創設当時の姿に復原されています。この建物は、平成14年11月に、主屋、長屋門(表門)ともに市指定有形文化財に指定されました。 〔 旧小岩井家住宅 横井戸 〕 旧小岩井家の屋敷地は、このふじやま丘陵の北西の裾(すそ)を切断して平坦地を造っており、飲料水はその切断された断層(土丹(どたん)粘土層)に横井戸を掘って使っていました。 開口1.4m、高さ1.6m程度の横井戸は、5mほど入ったところで二股(ふたまた)に分かれ、現在は反対側を埋め戻したため確認できませんが、かつては北東250m程に位置する八幡神社(本郷ふじやま公園西隣)までつづいていたといわれています。 横井戸の水は、ふじやまの地層で自然濾過(ろか)された雨水が天井面からしたたり落ちたもので、この水を横穴の二股に分かれた各々の入口に設けた高さ60cm位の堰板(せきいた)で一度貯水しています。そして、堰板からあふれた水を、側溝(水道(みずみち))に流し、横井戸入口脇の堀込み式の水溜(みずため)に溜めます。この水溜から水をくんだり、野菜を洗ったり、生活用水として使用していました。現在は、飲料水として使用されていませんが、かつてここを訪れた鎌倉圓覚寺住職が名水とたたえたという和歌が残されているほどおいしい水でした。 横井戸内部は、湿度の変化が少なく食料保管に適しているため、室(むろ)(貯蔵庫)としても使用され、貯蔵場は堰板手前で地盤を1段上げていました。 ふじやま周辺のほとんどの民家は、かつて横井戸を有しており、横井戸が生活用水の供給並びに食料貯蔵の場として、生活と密接に関連していたことが分かります。 |